Research Theme

信頼性

システムが本当に安全で信頼できると言える理由を、根拠と一緒に整理する分野です。4年ゼミ・修士課程ゼミでは、自動運転や安全論証などのテーマとして扱います。

GSN安全性の論証品質保証

この分野で扱うこと

  • 「なぜ安全と言えるのか」を、証拠や説明の形で整理します。
  • GSNなどを使い、複雑なシステムの安全性を分かりやすく説明します。
  • 自動運転や医療など、失敗が大きな影響を持つ分野につながります。

論文

Safety Case / Requirements Engineering

相手に合わせて安全報告を作る

Stakeholder-Adaptive Safety Report Generation Using RAG and GSN

GSNで整理された安全性の根拠を、経営層・技術者・事業部門など立場の違う相手に合わせて再構成する研究です。

GSNRAG安全報告要求工学
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課題

安全報告書が全員に同じ内容で配られると、経営層には技術的すぎ、技術者には根拠の追跡が足りないという情報のずれが起きます。

方法

RAGとロール別の検索制御を組み合わせ、関心ごと、参照量、説明の粒度を変えながら、GSNや安全要求・検証結果から役割別レポートを生成します。

主な結果

自動運転の安全文書を用いた評価で、経営層向けでは精度向上が確認されました。一方、技術者向けでは一般的な検索との差が小さく、ロール定義の改善が今後の課題です。

Automotive Safety / Empirical Study

自動車安全規格の使われ方を調べる

Adoption of Safety Standards in the Japanese Automotive Industry: A Consortium Study

日本の自動車業界で、ISO 26262、SOTIF、UL 4600といった安全規格がどの程度使われているかを、JASPAR参加企業への調査から分析する研究です。

ISO 26262SOTIFUL 4600自動車安全
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課題

自動車安全規格は増えていますが、企業がどの規格をどの段階で採用し、OEMとサプライヤの責任分担がどう見えているかは十分に整理されていません。

方法

JASPAR機能安全ワーキンググループの40社にアンケートを行い、28社30件の回答をもとに、採用状況、導入理由、負担感、役割分担を統計的に比較しました。

主な結果

ISO 26262は定着、SOTIFは準備・導入段階、UL 4600は未導入が多いという差が見られました。特にSOTIFではOEMとサプライヤ間の責任境界が不明確だと感じられていました。

Assurance Case / Automated Driving

安全論証の納得度と確からしさを分けて見る

Strategy-Aware Confidence Assessment with Stakeholder Consensus in Automated Driving Assurance Cases

自動運転の安全論証について、関係者が納得しているかというConsensusと、技術的にどれだけ確からしいかというConfidenceを分けて評価する研究です。

アシュアランスケースGSNConsensusConfidence
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課題

関係者の合意が高くても技術的根拠が弱い場合や、根拠は強いのに説明が伝わっていない場合があります。従来の評価だけでは、この違いを見分けにくい課題がありました。

方法

GSNのゴールだけでなく、分解の考え方を表すStrategyノードも不確かさの要因として評価し、D-Case Communicator上で2軸のダッシュボードとして可視化します。

主な結果

塩尻市のレベル4自動運転サービスに向けたSOTIF論証で適用し、最上位ゴールは要注意領域に分類されました。データ不足、受け入れ基準、シナリオ網羅性など、改善すべき点を具体化できました。

現在取り組んでいる研究

2026年度時点で研究室が進めている研究テーマです。

SMSとSafety Caseの整合性検証のモデル提案

両者を要求レベルで分析し、明示的・意味的な関連を定義したうえで、その正当性を評価します。

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レベル4の自動運転では、安全であることの論証(セーフティケース)と安全管理のプロセス(SMS)の両方が必要ですが、2つの関連は明確に定義されていません。

自動運転SMSセーフティケース

Level4自動運転安全論証における合意形成プロセスの反復的評価

ConfidenceとConsensus Score、四象限診断という軽量な指標で、各ノードの技術的信頼性とステークホルダーの受容を分けて分析します。評価を複数ラウンド繰り返し、合意形成が実際に進むかを検証します。

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GSNで安全論証を構造化しても、証拠が十分かは専門家の間でも意見が分かれます。従来の定量的な確信度評価は情報の取得コストが高く、実務ではほとんど使われていません。

GSN合意形成Confidence

自動運転の複数基準のバランスについて、合意点を探る

安全性・円滑性・快適性について、専門家側と非専門家側(AHP一対比較)の重みでシミュレーション結果をスコア化し、認識のギャップを可視化して改善につなげます。

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安全の専門家と技術者・市民の間には安全に関する理解の乖離があり、運行パラメータを調整する際の合意にギャップが生まれます。

自動運転AHPGSN

公開証拠に基づくOSSリリースのアシュアランスケース生成

OSSのセキュリティ要求を「主張」と「それを支える証拠」の関係として構造化し、公開情報を収集・検証して、リリースごとに成立する主張と証拠不足の主張を可視化します。

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OSSの安全性はチェック項目の達成数だけでは説明できず、未達の一項目で重要な主張が成り立たないこともあります。外部の利用者が公開情報から確認できる範囲も明確ではありません。

OSSアシュアランスケースサプライチェーン

Safety Status Report(SSR)自動生成ツールの開発

経営層や技術者など立場ごとに必要な情報や読了時間を考慮したSSRを、生成AIで自動生成するツールを開発し、合意形成率の向上を目指します。

背景を見る

SSRは、非専門家も含む多様なステークホルダー間で安全性の合意を形成するために、安全性分析や対策をまとめた文書です。

SSR生成AI合意形成

お問い合わせ

047-469-5709

matsuno.yutaka(at)nihon-u.ac.jp

※ 迷惑メール対策のため (at) と表記しています。送信時は (at) を @ に置き換えてください。

日本大学理工学部応用情報工学科 松野研究室

〒274-8501 千葉県船橋市習志野台7-24-1 2号館4階 243号室

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